2020年。14年前、原因不明の巨大爆発事故「二島事件」が発生し、今なおその傷跡を残す宇田川市。被害地区は「モノリス」と俗称される巨大な壁で覆われ、管制特区として外界から隔離されている。その奇妙な風景と、今なお事故にまつわる多くの謎を残すことから、宇田川市は「壁の都市」と呼ばれていた。
宇田川市に住む入野マナも、二島事件の影響を受け生きる一人だった。そんなマナに、運命を変えるある少女との出会いが訪れる。少女の名はミレイ。明らかになってゆくこの街の真実と、それらに関わり、あるいは翻弄される大人と子供。そのとき、運命は廻り始め、止まっていた世界が動き出す。つないだ指先だけを、世界のすべてに変えて――
『MAQGIRL MASTER ARASHI:(Z) | 魔Q少女M∀STERあらしZ』は『プロジェクト魔Q』が制作する、小説・キャラクター・サウンドトラック・音楽イベントを中心としたメディアミックス展開作品です。イラスト・キャラクターデザインは35(『文豪ストレイドッグス』作画他)。「壁の都市」と呼ばれる宇田川市を舞台に少女たちが繰り広げる “SF+学園+アクション”作品。
未曾有の大事故「二島事件」から14 年。そびえ立つ巨大な壁は僕たちを見降ろし続ける。壁を巡るノスタルジーに充ちた幻想など無用だし、その先の物語に想いを馳せる感傷的な妄想も不要だ。壁は情報を遮断する。時間を止める。変化を阻害する。隔離されているのは僕たちの方だった。さあ、壁の向こうへ飛び込もう。ここは世界の終りではない。そこには、僕たちの知らないもう一つの世界があった。ようこそ、この国のエリア51 へ(ブルーブック Vol.318より)
当作品のもっとも基礎となるのが、この小説作品です。現在、第1話から第3話をパッケージした文庫1巻と、短編1話(Kindle版)の2作品が書籍化されています。多くの小説やアニメに登場する「壁」というモチーフに、SF、学園、部活、アクション、オカルト要素を加えた、いわゆるライトノベルです。第1話(チャプター1のみ)と最新話は無料公開中。最新話の更新は不定期に行っています。
小説の世界により深く触れるための仕掛けとして、またはまったく異なるユーザーに対する作品への入り口として、多数のゲストボーカル、リミキサーを迎えて、小説と同様のテーマと世界観を持った楽曲をリリースしています。
楽曲のリリースと並行して不定期に音楽イベントを開催しています。最初に「魔Q少女M∀STERあらしZ」というワードが世に出たのは、2011年11月に開催した屋外フリーDJイベント「魔Q少女M∀STERあらしZ オンリーイベント1」に関する告知でのことでした。そこからアイデアやイメージを膨らませることで小説や楽曲の制作に繋がっています。ライブハウスやクラブとは異なる特殊なロケーションとセッティングによる大規模な企画=オンリーイベントと、他イベントやアーティストと共演・共催したスピンオフ企画の二種類あります。当作品の楽曲のライブに限らず、様々なアーティストを招いてイベントを開催しています。